ブランドというと、日本の場合は「グッチ」や「ルイヴィトン」といったファッションのハイブランドを指して言う場合が多いかと思います。ですがビジネスにおけるブランドはマーケティングの一部です。そしてブランドは企業活動において非常に重要な意味を持ちます。

商品やサービス、そして企業そのものに消費者やユーザーが「何らかの価値」を感じるようになれば、「ブランド力が上がる・ブランドリフトする」と言われます。一方で商品やサービスに嫌悪感や拒否感、企業に悪い印象などつくと「ブランド毀損する」と言われます。結果、ブランドリフトした企業・商品・サービスは消費者に選ばれ、ブランド既存した企業・商品・サービスは消費者に避けられていく運命です。

炎上マーケティングは「ブランディング」の面から見ると、マイナスでしかない

炎上マーケティングは認知・興味を促すが…

AIDMAやAISAS、最近ではAISCEASというユーザーの行動モデルがあります。これは広告業界でユーザーが広告に触れたとき、購入までにどのような行動を取るかを表したモノです。

まずその商品やサービス、企業を認知(Attention)し、内容によっては興味(Interest)を持ちます。そしてユーザーはネット、今ではスマホを使って検索(Search)します。Google検索やSNSでの検索を通し、商品・サービスや企業を比較(Comparison)・検討(Examination)します。最終的に納得すれば購入(Action)し、その評価を共有(Share)するとされています。

このユーザーの行動モデルは大変わかりやすいのですが、原則として商品・サービス購入までの行動ですので、広告に良い・ポジティブな印象を持ったパターンを想定しています。ですので「認知と興味から入るんだから、とりあえず知ってもらう事が大事」と考え、悪い・ネガティブな印象でもいいから認知すべきと考える人も少なくありません。

その一番の例が炎上マーケティングです。炎上マーケティングはとにかく認知と興味を引く効果は抜群にあります。炎上は失言などがSNSで多くのユーザーから非難される現象であり、そもそもネガティブな用語です。その炎上を狙って起こして認知・興味を引くのが炎上マーケティングとされています。

炎上マーケティングは認知・興味をしっかりと促しており、AISCEASのモデルどおりと言えます。しかし、ブランドという面から考えれば、ブランド毀損にしかなりません。

日本企業はブランドにあまり興味がない?

上記は元電通の田中さんのつぶやきです。昨今、ワイドショーで不倫報道が騒がれがちですが、そのようなワイドショーはスポンサードしている企業のお金でできています。スポンサードしている企業としてはワイドショーの内容がどうであろうとも、テレビCMで多くの人に認知してもらうことのほうが重要と考えているのだと思います。認知は増えるかも知れないが、ブランド毀損は起こっています

対して海外ではYouTube騒動というのがありまして、一時期YouTubeから多くの企業が広告を引き上げました。理由はYouTubeに広告を出していたのですが、その広告がネオナチを礼賛する動画や差別動画、犯罪動画などに流れてしまったのです。一見すると、広告を出している企業がネオナチ礼賛や差別・犯罪を応援しているように見えてしまいます。

多くの企業がYouTubeから一時的に広告を引き上げ、その間にYouTubeは広告配信の仕組みを修正し、ようやく落ち着きを取り戻しています。

海外の企業はそれだけ自社のブランドに対して敏感です。対する日本企業はブランドよりもまずは認知・興味の拡大を優先しているように思えます。

ブランドセーフティーなマーケティングを

最近では下記のような騒動もありました。オホーツクのPR大使のウーマンラッシュアワー村本さんが炎上したのです。

村本さんの発言から炎上はしましたが、逆に認知・興味は広がりました。ですが、このような形で認知・興味を広げたところで、オホーツクへの旅行者が増えるとは思えません。炎上マーケティングは認知・興味は広がりますが、その分ブランドという企業の資産を切り崩しているということに気づくべきです

今やブランドセーフティーな広告やマーケティング手段というのはたくさんあります。むしろブランドリフトをしつつ、認知・興味拡大を目指すというのが今の時代求められています。その方法が例えばビッグデータのcrimtanであったり、SEO系で言えばコンテンツマーケティングがその一つになります。また弊社のように無償でセミナーを開催するのも一つのブランドセーフティなマーケティング手段かと思います。

炎上マーケティングは今の時代にはそぐわない、前時代的な手法です。

  • いかにして商品・サービスを知ってもらい、興味を持ってもらうか
  • いかにして商品・サービスにポジティブなイメージを持ってもらうか

上記2点を両立するマーケティング手法を模索することが求められています。